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緊張と緩和の意味とは?仕事や恋愛でも!お笑い理論の使い方

緊張と緩和」は、落語家の桂枝雀さんがお笑いについて語ったときに説明された「笑いが起きる理由」のことです。

桂枝雀さんは、すべての笑いの根底には「緊張と緩和」があるといいます。

会話の中で生じた「緊張」が、なんらかの方法で「緩和」された時に笑いが起きるというわけです。

最近ではダウンタウンの松本人志さんもこの緊張と緩和についてよく言及していますね。

もちろん、すべての人がこの理屈を意識して笑いをとっているわけではありませんが、そうした人たちもこの「緊張と緩和」を無意識に実践している可能性が高いです。

(本文で紹介する具体例を読んでもらえれば実感されると思います)

以下では、お笑いの理論としての緊張と緩和について、簡単にわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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緊張と緩和の4パターン

緊張と緩和

(緊張と緩和の4パターンとは?)

桂枝雀さんは、笑いは会話の中で「緊張と緩和」がセットで起きたときに生じると説明しています。

↓そして、この「緊張と緩和」が生じるパターンとして、以下の4つがあるといいます。

4種類の「緊張と緩和」

  1. 知的な笑い
  2. 情的な笑い
  3. 生理的な笑い
  4. 社会的・道徳的な笑い

いずれも「緊張と緩和の2つがセットになったときに笑いが生まれる」ということでは同じですが、このセットが生まれる状況が、4つのパターンに分類できるということですね。

それぞれの緊張と緩和のパターンについて、具体例で順番に説明していきます。

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①知的な笑い

1つ目は知的な笑いです。

ここで「知的」というのは、「頭で考えて初めてわかる笑い」というような意味です。

↓この「知的な笑い」では、以下のように緊張と緩和が生じると考えます。

緊張と緩和①知的な笑い

  1. ごく普通で当たり前のこと=緩和
  2. ちょっと変なこと・常識的でないこと=緊張

人間の会話では、ごく普通のことを言い合っていても笑いは生じませんね。

ごく普通のことは緩和ですから、緩和・緩和・緩和…と繰り返していても、笑いが起きるきっかけがないのです。

しかし、一方が何かちょっと変なことを言って(このとき緊張が生じます)、もう一方が「そんなアホな(緊張の否定=緩和)」といったときには、緊張と緩和がセットになるので笑いが起きます。

これが①知的な笑いの仕組みです。

↓具体例で考えましょう。例えば、AさんとBさんの2人が会話しているとします。

  1. Aさん:昨日な、動物園に行ってきてん。
  2. Bさん:何しに行ったん?
  3. Aさん:何しにてあんた。実はな…トラ買いに行ってきてん
  4. Bさん:んなアホな。

この会話の中で、緊張と緩和が2回組み込まれているのにお気づきになるでしょうか。

↓読み解くと以下のような感じです。

  1. Aさん:昨日な、動物園に行ってきてん。
  2. Bさん:何しに行ったん?(緊張1
  3. Aさん:何しにてあんた(緩和1)。実はな…トラ買いに行ってきてん(緊張2
  4. Bさん:んなアホな(緩和2

まず、「動物園に行ってきた」という人に対して、「何しに行ったん?」と聞くこと自体「ちょっと変なこと=緊張」ですよね。

動物園に行ったのなら、動物を観に行ったに決まっているからです。

Aさんから「何しにいったん?」と緊張をふっかけられたBさんは、「何しにてあんた」といったんこの緊張を緩和します。

その上で、今度はBさんの側から、「実はな…トラ買いに行ってきてん」とまた緊張がふっかけられます。

Aさんはこれを受けて、「んなアホな」とまた緊張を緩和しています。

このように、会話の一方が、普通とはちょっと違うことを言った時に、人間は「緊張」を感じます。

そして、それを「んなアホな」と否定する(=普通の状態に戻す)ことによって、緊張を緩和しているわけです。

重要なことは、わざわざ「変な言葉」「聞いたこともないような言葉」を使わなくても、笑いは起こせるということです。

動物園・トラという「普通の言葉」であっても、使う場所とタイミングを工夫すれば、緊張と緩和を起こすことが可能だからです。

また、緊張が強すぎるのもいけません。

緊張が強くなりすぎると、それこそ「笑い事ではない」となって、笑いは起きないからです。

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②情的な笑い

次に「情的な笑い」です。

↓この「情的な笑い」では、以下のようなパターンで「緊張と緩和」が生じると考えます。

緊張と緩和②情的な笑い

  • 他人のちょっとした困った状況=緊張
  • 見ている側の「あのぐらいならいいか」と思える気持ち=緩和

例えば、誰かがバナナの皮にすべって転んだのを見た時に、笑いが生じる場面を考えます。

ポイントは、他人の「困った状況」が、許容範囲を超えていないことです。

まず、とても貧しそうなお年寄りが歩いていて、バナナの皮にすべって転んだとします。

自分以外の人が困っている=緊張です。

しかし、この場合、転んだ人が気の毒すぎるので見ている人に笑いは生じません。

「緊張」が強すぎ、それに対応した「緩和」がないので、笑いが生じないのです。

一方で、とてもキレイに着飾って、ツンとした女性がバナナの皮に滑って転んだとします。

この場合は、見ている側に「あのぐらいなら大丈夫だろう」「なんだつんとして。ちょっと困るぐらいの方がいい」という気持ち(緩和)が生じますので、笑いが生じます。

これが②情的な笑い「他人のちょっとした困り」の意味です。

③生理的な笑い

↓これはちょっと言葉で説明するのが難しいのですが、以下のようになります。

緊張と緩和③生理的な笑い

  • ちょっと変わった動作=緊張
  • ベースとなる安心感・人間関係=緩和

例えば、お母さんが赤ちゃんをあやして笑わせている場面を考えてください。

赤ちゃんは、「①知的な笑い」や「②情的な笑い」のような、頭で処理することが必要な笑いはまだわかりません。

しかし、赤ちゃんもお母さんが「ぶるるる…ばあっ」とやってあげると笑いますね。

このとき赤ちゃんに生じている笑いがこの「③生理的な笑い」に該当します。

この赤ちゃんも、知らないおじさんが「ぶるるる…ばあっ」とやってもなかなか笑いません。

同じ動作なのに、お母さんがやると笑って、知らないおじさんがやると笑わない、という異なる結果が生じるのはなぜでしょうか。

赤ちゃんは無意識ですが、笑うという反応と、笑わないという反応をコントロールしているのです。

お母さんの「ぶるるる…ばあっ」と、知らないおじさんの「ぶるるる…ばあっ」にどのような違いがあるのか?を分析すると、以下のように考えられます。

まず、お母さんと赤ちゃんの間には、ベースとなる安心感があります。いわばこれが「緩和」になっているのです。

お母さんと赤ちゃんの間にはベースとなる緩和がありますから、「ぶるるる…」というちょっと変なこと(緊張)を感じた後、「ばあっ」とされたことをきっかけとして、もとのベースである緩和に戻ります。

これによって赤ちゃんに笑いが生じていると考えられます。

一方で、知らないおじさんと赤ちゃんとの間には、ベースとなる「緩和=安心感」がありません。

なので、おじさんが所持させた「ぶるるる…」という緊張を緩和することができず、「ばあっ」とされても赤ちゃんには笑いが生じないというわけです。

赤ちゃんに限らず、まだ人間関係のできていない初対面の人との間にはなかなか笑いが生じないですよね。

これは、ベースとなる「緩和」がまだできていないからだと考えられます。

会話の中で「緊張=ちょっと変なこと、おもしろいこと」をいっても、「緩和=安心感」に戻ることがなかなかできないのです。

④社会的・道徳的な笑い

4つめは「社会的・道徳的な笑い」です。これはごく理解しやすいかと思います。

↓まとめるとこうなります。

緊張と緩和④社会的・道徳的笑い

  • タブーに触れること=緊張
  • それはダメ、と注意すること=緩和

例えば、誰かがちょっとした下ネタを言って(緊張)、他の誰かが「こらこら」とやる(緩和)のがここでの緊張と緩和です。

ここでも、緊張が強すぎてもダメですし、ベースとなる安心感(緩和)がなくてもダメということになります。

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緊張と緩和理論の使い方・具体例(仕事編)

緊張と緩和の理論は、私たちの生活のいろんな場面で応用できます。

例えば、仕事やビジネスの場面での使用例を考えましょう。

例えば、新入社員の面接です。面接を受ける側は非常に緊張しています。

そして、面接官との人間関係はまだ何もありませんから、ベースとなる安心感がない=緩和が非常に難しいという状況です。

このような状況では、まずベースとなる安心感を相手に何らかの形であたえることが重要になるでしょう。

例えば、面接官の側から「今日はざっくばらんにお話ししたいので、きんちょうしないでくださいね(にっこり)」とひとことかけるだけでも、ベースとなる安心感が生まれます。

面接を受ける側からも「すみません、ものすごく緊張しているので、変なことを言ってしまったらごめんなさい」とひとことかけるだけでも、面接官側の緊張もほぐれますね。

この安心感があれば、会話の中でちょっと変なことが起きた時に、それをきっかけとして笑いが生まれる状態を作り出せます。

漫才で「つかみ」や「礼儀」が重要といわれる理由

これは、漫才で「つかみ」や「礼儀」が重要と言われるのと同じ理屈です。

どんなにテクニックで変なこと(緊張)を生み出したとしても、お客さんとの間にベースとなる安心感(緩和)がないと、笑いを生み出すのは非常に難しくなります。

芸人がセリフを噛んでしまうことで笑いを消してしまうのも、これが理由です。

そこまでスムーズに進んでいた漫才が、セリフを噛んだことによってとまると大きな緊張が生じます。

この緊張をうまく緩和できればいいですが、これは簡単ではありません。

ダウンタウンさんが「噛んだからもうあかんわ!」というつっこみを生み出しましたが、これも一種の緊張と緩和の応用と言えます。

芸人以外の人をゲストとして番組に呼ぶなかで生まれたテクニック・キラーワードといえるかもしれません。

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緊張と緩和理論の使い方・具体例(恋愛編)

恋愛では「吊り橋理論」というものが有名ですね。

吊り橋を一緒に渡るなど、危険なエピソードを共有した2人は恋に落ちやすいというあれです。

これも一種の緊張と緩和といえるでしょう。

例えば、好きな相手と2人でホラー映画を観に行きます。

ホラー映画の内容はとっても怖いですから、いうまでもなく緊張です。

緊迫感にドキドキと緊張しますが、シーンが変わると緩和されますよね。

そして、その緩和した瞬間にふと横をみるとあなたの横顔がある…となると、この緩和があなたによってもたらされたと錯覚されるわけです。

もちろん、必ずホラー映画を観に行かないといけないわけではありません。

2人きりの状況で、ちょっと相手をドキドキさせ、安心させるという何かを提示する、を繰り返せば自然と緊張と緩和が起きて、笑いが生じます。

相手はあなたのことを意識するようになってくれるでしょう。

まとめ

今回は、桂枝雀さんの「緊張と緩和」の理論について解説しました。

笑いを生むためには、ちょっとしたきっかけ(緊張)と、それをゆるめる緩和が必要というお話しでした。

ただ緊張を生み出すだけではいけません。

それぞれの人間関係のベースの具合にあわせた、ちょうどよい強さの緊張を生み出すことが、笑いを生むためには重要と言えます。

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