- 上司に退職を伝えるなら月曜日?金曜日?
- 伝える時間は朝一番?それとも終業直前?
- 伝える相手は上司?それとも人事?

辞めようと思っている職場に退職を切り出すのって、いつのタイミングがベストですか?
絶対これ!というルールがあるわけではありませんが、おすすめは「金曜日の終業後」ですね。

この記事では、職場に退職意思を伝えるときのマナーについてくわしく解説いたします。
これから仕事を辞める予定!という方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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この記事の目次
退職を伝える曜日についてのマナー
個人的には、上司に退職を伝えるなら金曜日(休日に入る前日)がおすすめです。
私自身がもし上司の立場だったとしたら、金曜日に伝えて欲しいと思いますね。その理由について解説します。

↓退職を伝える曜日については、大まかに結論から言うと以下のような感じです。
- 金曜日に伝える
おだやかな雰囲気で進められる可能性大。
ただし、手続きは翌週に持ち越しになるので遅い。 - 月曜日に伝える
やや険悪な雰囲気になる可能性大。
ただし、その週のうちに退職に必要な手続きが完了してスムーズ。
要するに、どの曜日でもメリットデメリット両方ありますよという話です。
「絶対にこうしないといけない」という決まったマナーがないことがらなので、「一番カドが立ちにくいやり方」を選択するのが良いですよ。
おだやかな雰囲気で伝えたいなら金曜日(休日前)がベスト
あなたの上司も会社に雇われて働いているサラリーマンです。
なので、「翌日が休み」の金曜日は、少しゆったりとした気持ちで働けるのはあなたと同じです。
話をきく上司も緊張感がほぐれており、いつもより穏やかに話を聞いてくれる可能性が高いでしょう。

また、万が一感情的になって気まずい雰囲気となってしまった場合も、週末の土日を挟むことで冷静に考えることが可能になります(上司も、あなた自身も)
ただし、金曜日に伝えることにもデメリットがあります。
それは、あなたの退職意思を聞いた会社から、何らかのアクションがあるのが週明けになってしまうという点です。
なので、週末のあいだは「どういう反応をしてくるか」とやや憂鬱な気持ちで過ごさないといけないこともあるでしょう。
結論を先延ばしにしたくない場合は月曜日に伝えるのもあり
上で説明した「金曜日に伝えるデメリット」が引っかかるという方は、月曜日に伝えてしまうのもありですね。
結論を先延ばしにしたくないタイプの人は、月曜日に伝える方がしっくりくるかもしれません。
月曜日に伝える場合、早ければ翌日の夕方には会社側から何らかのアクションがあるでしょう。
あれこれ自分のなかでモヤモヤした気持ちを持ち続けることなく、退職に向けた話が早く進み、会社からの回答をもらうことができます。
ただ、繰り返しになりますが月曜日というのはみんなイライラしているものです。
多少の衝突が発生する可能性があることは理解しておいてください。
どうせ辞める会社なんだから相手の反応なんて別に気にすることはない、といってしまえばそれまでですけどね。
メンタル強めの人は月曜日に伝えてしまいましょう。

退職を伝えるタイミングについてのマナー
退職を伝える時間は「終業後の時間」がベストです。
上手な話の持ちかけ方(切り出し方)も知っておきましょう。

結論から先に言うと、就業後か夕方の「仕事が落ち着いた時間」を見計らい、話を持ちかけるのがベストです。
日中の時間帯は、上司の予定が詰まっていたり、忙しさを理由に後回しにされる可能性があります。
就業前後の時間帯であれば、上司も気持ちにもゆとりがありますから、冷静に話し合いをしやすいでしょう。
反対に避けた方がよい時間帯は、朝一番や午前中です。
これから仕事が忙しくなる時間帯であり、その日一日、上司も今後の対応について頭を悩ませるので気まずい空気になることが予想されます。

あなたもその日は一日中、そわそわして仕事に集中できないでしょう。
退職を伝える側としては、早めの時間帯に伝えてすっきりしたい気持ちもわかります。
ただし、相手の気持ちに立って物事を進める必要がありますので、上司が忙しいときは避けるべきです。
退職を「伝える相手」についてのマナー
退職する意思を最初に伝える相手は「直属の上司」です。
これ以外の人に最初に切り出すのはとてもマナー違反になってしまいますので、注意しておきましょう。
(以下、その理由を説明します)

退職を伝える相手は、必ず「直属の上司」です。先輩ではありません。
まずは直属の上司に対して退職意思を伝え、その直属の上司から、会社の人事部に対して情報が伝わるようにしないといけません。
なぜこれが「絶対ルール」なのかというと、
もし「上司の上司」に伝えた場合、これはあなたが「自分の直属の上司は信用ならないので、直接持ってきました」という意思表示をしているのと同じだからです。
直属の上司の上司に直接人事に伝えたとすると、直属の上司は「自分の部下が辞めたがっていることを、後から聞く」というお粗末な状態になってしまいます。
上司の上司からしたら「ちゃんと部下のめんどうみてるのか?」という感じで、あなたの直属の上司の評価を下げることになりかねません。
(直属の上司の会社内での立場がなくなってしまいます)
これは極めて失礼な行為で、完全なるマナー違反と言わざるを得ません。
逆に言えば、あなたが「どうせ辞めるなら、直属の上司には仕返しをしてから辞めたい!」と考えているなら、
上司の上司に対して退職願いをいきなり持っていくという手段もありかもしれません。
(おすすめはしませんが…)

退職を決めた後、自分以外の人間に最初に漏らすなら、それは直属の上司であるべきです。
直属の上司に伝えた後、正式に社内で公表されるまでは、同僚や先輩にも絶対に多言しないようにしましょう。
退職を決めると気持ちがすっきりして、先に会社の同僚や取引先の人に伝えたくなるのはわかりますが、退職手続きでもめることほど不毛なエネルギーの使い方はありません。
上司を呼び出す時の声の掛け方(相談の持ちかけ方)
退職の意思を伝えるべく、上司を別室に呼び出すときの声の掛け方を解説します。
緊張する瞬間ですが「型どおりやればOK」の状態でのぞめばそれほど心理的ハードルは高くありませんよ。

↓上司の仕事が忙しくないタイミングを見計らって、以下のように声をかけましょう。
- 「ご相談したいことがありますので、少しだけ別室でお時間を頂けますか?」
- 「少し個別にお話ししたいことがあるのですが、ご都合のよろしい時間はありますでしょうか?」
別室に呼び出すという時点で「ただごとではない」という雰囲気は伝わるものです。
↓反対に、あまり好ましくないのは以下のような表現です。
- 「今後について、重要なご相談があります。」
- 「退職について、ご相談があります」
1.はなんだか業務の改善について話し合いたいような表現です。
2.については、このように話していることを周りの社員にもし聞かれるようなことになった場合、実質的に「直属の上司にまず伝える」というルールから外れてしまいます。
(噂話がたち、混乱させてしまう可能性があります)
緊張して固い表現になりがちですが、相手に警戒心を抱かせないような声のかけ方をする必要があります。
退職引き留めにあった場合の対策方法
上の「退職を「伝える相手」についてのマナー」で見たように、
あなたの上司にとって、あなたという部下が退職してしまうことは「上司自身の評価を下げること」です。
なので、上司としてはあなたの退職という決断を全力で阻止しようとしてくることもあり得ます。
↓このような「退職引き留め」に合った場合の対処法については、下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。
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退職引き留めで気持ちが揺らぐ…という人へ。撤回した場合のメリット・デメリット
「退職願いを出したら上司に引き留めされて心が揺らぐ…。一回辞めると言ったら撤回するのはやばい?」サラリーマンである以上、「やめたい」という言葉はタブーであることは理解しておきましょう。この記事では、いったん出した退職願いを撤回する場合のメリット・デメリットを紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
続きを見る
組織で生きる人間であるサラリーマンが、
いったん退職を言い出した後に撤回することは、残念ながら大きなリスクです。
一度言い出した退職は引っ込めることは難しいのが実際のところです。

まだ迷っている状態で「退職を上司や先輩・同僚に相談」はNG
「ずっと今の職場にいるつもりはないけど、今すぐ退職すべきかどうかは迷っている状態…」という方もいらっしゃるでしょう。
このような状態で「職場の人に相談すること」はNGであることを知っておいてください。
↓※くわしくはこちらの記事で書きました。
もちろん、あなたが仕事をしていく上でのさまざまな相談に乗ることは上司や先輩の仕事です。
しかし、唯一「退職を考えていること」に関してだけは、一緒に働く職場の人たちには相談してはいけません。
「ボーナスもらってすぐ退職」はNG?

退職を決断するタイミングとして「次のボーナスをもらったら辞める」という人はとても多いですよね。
これはありでしょうか?
結論から言うと「みんなやってるからOK」というのが実際のところです。
お金の問題なのでビジネスと割り切りましょう。

もちろん、せっかくボーナスを渡した後に退職されると言うのは、会社にとっては嫌なことです。
ボーナスはそれまでの労働の対価であり、支給条件は就業規則で決まっています。
この条件を満たしているということであれば、正々堂々と受け取って問題ありません。
逆に、ボーナス支給前に退職を伝えると、減額されてしまう可能性もあるので注意してください。
当たり前ですが、会社としては「退職する人」にボーナスをわたしても何のメリットもないからです。
「ボーナスをもらってすぐ退職するなんて、非常識だ。申し訳ない。もらい逃げにならないか…」
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとまじめすぎです。
会社と社員の関係とはいえ雇用契約というビジネスですから、雇用契約書に基づいて渡されるお金(ボーナス)は受け取って何の問題もないですよ。
退職を切り出すのは転職先が決まってからがベスト
退職を直属の上司に伝える時点で、「次の転職先からすでに内定が出ている状態」であるのがベストです。
つまり、転職活動は普通に働いているときからスタートすべきということですね。
↓時系列でまとめると以下のようになります。

- 仕事を辞める気持ちを固める
- 転職活動をスタートする
- 転職先からの内定が出る
- 直属の上司に退職意思を伝える
- 業務引継ぎ期間と退職日を決定する
- 退職日(=次の転職先の入社日)を転職先に伝える
- 退職日の到来(転職先に入社)
もちろん、もしあなたが「仕事が辛すぎて、毎朝出社前に体調を崩してしまう。このままではうつになってしまう…」という深刻な状況なら、
「次の仕事が決まってから辞める」なんてゆったりしたことを言っている場合ではありません。
体をこわしてしまってからでは取り返しがつかないですから、いったん仕事から離れることも検討すべきです。
↓※そのあたりのことは下記の記事でくわしく書きましたのでご覧ください。

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次の仕事決まってないけど辞める(決まる前退職)のメリット・デメリット
「次の仕事が決まってないけど仕事を辞めるのってどう?」「転職活動は在職中に始めるべき?それとも退職後?」この記事では、次の転職先を決める前に仕事を辞めることのメリット・デメリットについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。
続きを見る
在職中に次の転職先を決めておくべき理由
在職中に次の転職先を決めておくべき理由としては、どんな企業でも「失業中の人」を低く評価する傾向があるからです。
↓例えば、失業中に転職活動をすると、以下のような「低い評価」を受けてしまう可能性があります。
- 計画的にものごとを進めていくのが苦手な人なのではないか?
- ひょっとして前の職場で問題を起こして辞めさせられたのでは?
- 社会人としてのカンがにぶっているのではないか?
- 当然いまは無収入だろうから、低い年収オファーでも受けてくれるだろう
特に、最後の「当然いまは無収入だろうから、低い年収オファーでも受けてくれるだろう」というのは避けたいところですよね。
無職の状態で転職活動をすると、このように最初から「足元を見られた状態」で不利なのです。
お給料の金額が不満で退職を検討している人は、必ず在職中に転職活動をするようにしましょう。